ニート生活から脱出!就職するためには

ニートの実態

 

 

こうしたニートと呼ばれる人の人口は約60万人もいるとみられています。類型として非求職型と非希望型があると前述しましたが、非求職型での就職に向けての活動を行わない理由で最も多いのが、病気や怪我などの療養で就職活動を行えないというもので全体の約25%を占めています。

 

 

こうした傷病者もニートの範疇に含まれているわけですが、不況の影響で有効求人が少ないことや、雇用とのミスマッチなどの要因によるものも多く、近年増加傾向にあります。

 

 

ちなみに男女比率は、ほぼ半々のようです。こうして見ると、ニートが増加したとされる1990年代後半から2000年にかけてのバブル崩壊がやはり大きく影響していると言えそうで、それに伴うリストラによる失業者の増加もさることながら、団塊ジュニアによる人材の供給過剰も要因として加わり、若者の就職は非常に困難な状況にあったようです。

 

 

又、年功序列制度が崩壊し始めたのもこの頃で、成果主義を導入する企業が増え、労働環境が過酷になり、若手社員の離職率が高まったことも重なります。こうした状況が引き金になってニートが増加する状況が定着してしまったようです。

 

 

しかし日本では、こうした失業率の悪化や労働環境の変化といった構造的観点はどうも見落とされがちで、若者の職業観や就労観の低下に主な原因を求める傾向が強いのが実態で、求職者の履歴書の職歴にあるブランク期間を雇用主はニートと決めつけける傾向があり、病気や怪我の療養の可能性も否定しがちで、「ニートは怠け者」という先入観から不採用としてしまう事もあります。まさに悪循環です。